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概要

masters2019

会報 <日本マスターズ柔道> 2019年1月9日21戦しました。しかし、ここでも初戦敗退という厳しい結果に終わってしまいました。仕事の都合などもあり、次年度は世界マスターズ参加も難しく、「勝ち抜く姿、優勝する姿を見てもらう」ことはできないかもしれないと思っていたところ、またしてもチャンスが訪れました。2015年の日本マスターズが、壱岐から近い佐賀県の嬉野市で開催されることになったのです。両親に連絡をすると、父が応援に来てくれることになりました。三度目の正直、負けるわけにはいきません。初戦は二段の足払いで崩し、そのまま絞めで勝ち。続く2戦目は抑え込ませておきながら下から絞めて勝ち。1964年東京オリンピックで岡野功選手が見せた「ネズミ取り」という絞め技です。決勝は一本背負いで一本勝ち。やっと優勝する姿を見せ、父に金メダルを掛けることができました。遠く離れて生活していますが、両親は私の良き理解者であり、心強い応援団です。これからも大切にし、またチャンスがあれば勝利をプレゼントしたいです。最後になりましたが、両親に柔道を見せることができたのもマスターズ大会があったからです。マスターズ大会を創設し、継続していただいている皆様に感謝しています。初出場で優勝柔道を楽しめることに感謝愛知県 吉田 剛章(M3・100㎏超)数年前から興味をもっていた日本ベテランズ国際柔道大会は、例年、地元の柔道大会と重なっており、出場は難しかったのですが、今年は重なることなく、初めて出場することができました。大会前日。計量時に配られた何とか『難局』を乗り切り、その後しばらくお互い不自由な英語で談笑を楽しみました。私はそんな感じで一ヶ月半をアラブで過ごし帰国しましたが、思いもかけず『月の砂漠』のイメージの中東でコテコテの日本文化である柔道に会えた事は強く記憶に残り、今考えれば、この経験がその後のシカゴやアトランタの町道場での師範代としての稽古やラオスやカンボジアでの柔道を通じた途上国支援などにも繋がっているように思います。両親に柔道をする姿を見せたい東京都 岡口 勝之(M2・60㎏)私は長崎県の壱岐という玄界灘に浮かぶ島で生まれ育ちました。離島のため合同練習や試合の機会が少なく、少人数の決まったメンバーと毎日練習していました。今思えば稽古環境はよくありませんでしたが、「強くなりたい」という一心で稽古に励みました。高校卒業後は東京都内で就職。仕事は柔道とはまったく関係ありません。日々忙しかったのですが、「もっと強くなりたい」という思いから、都内だけでなく神奈川や埼玉など各地へ出稽古を繰り返し、柔道の事を考え続ける毎日でした。それだけ情熱を燃やした柔道ですが、両親に柔道をする姿を見せたことがありませんでした。学生時代も壱岐から離れた長崎市や佐世保市で試合が行われていたため、仕事が忙しい両親が応援に来ることできなかったのです。年齢を重ね様々な人と交流するうちに、子を思う親の気持ちを知り、いつしか「両親に柔道をする姿を見てもらいたい」と思うようになりました。そんな中、ついに両親に柔道を見せる機会がきました。初出場だった2013年講道館大会で優勝することができ、その際に世界マスターズの存在を知ったのです。2013年の世界マスターズはアラブ首長国連邦の首都アブダビで開催され、試合当日は母の誕生日でした。これは何かの運命だと感じ、両親を海外旅行へ誘い、試合を見てもらうことにしました。アブダビの会場は、企業の広告、クレーンカメラ、テレビ中継があり気持ちも高まりました。私の階級は予選リーグからです。初戦は先に指導をリードされた状況から、袖釣り込み腰で有効を奪い勝利。2戦目は巴投げで開始早々に技ありを奪うものの、小内巻き込みを返され負け。3戦目はお互いポイントがない状況で時間終了間際に勝負にいったところを返され負け。結果、1勝しかできず予選敗退となりましたが、精一杯戦う姿を両親に見てもらうという夢は叶えることができました。そうは言っても、自分の柔道を見てもらうだけではなく、「勝ち抜く姿、優勝する姿を見せたい」と思うのは当然です。さらに稽古を積み、2014年にスペインのマラガで行われた世界マスターズへ両親を連れて再挑