ブックタイトルmasters2018
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masters2018
8会報 <日本マスターズ柔道> 2018年1月9日生で同じ合宿所で四年間、寝食を共にした友であり、何でも相談出来る親友でもありました。お互い大学を出てからは、それぞれ地元で教職に就き今年三月、無事に定年退職を迎えた節目でもあったことも合わせ、もう一度若かかりし時代にタイムスリップしてみるのも一考かな、と重たい腰を上げた次第でした。大会まではそれぞれ地元で練習を積み、二人がやっと一緒に練習出来たのは試合前日のことでした。意気揚々と練習を始めたまでは良かったのですが、月日の流れに気ままに身を任せ過ぎてしまったのか学生時代の体型で無いことに気付き、四苦八苦の連続でした。暫く汗をかきながら練習をしていくと、それでも学生時代の阿吽の呼吸が蘇り、翌日の演武をするのが楽しみになっていました。 大会当日は藤村君への応援が多く、とても心強くそして大きな力を得ました。また、緊張感よりも友と出来る喜びに浸っていたので、粛々と演武をすることが出来ました。無事演武が終了し、最終得点が発表されるまでの時間が長く感じ一番緊張した時でした。そして結果は「優勝」という人生最大の喜びをいただくことが出来ました。 幸運という言葉が今回は当てはまるかもしれませんが、運を呼び込んでくれたのは友であり、今日まで健康な身体を維持させてくれた柔道に感謝しています。これを機会に精進を重ね、大会の出場を重ねていきたいと思っています。 最後に役員の皆様方の御健康と御多幸、そして益々の大会の発展と、更なる柔道の振興並びに普及をお祈りして大会参加の感想といたします。六十歳からの柔道和歌山県 藤村利行(五の形で優勝)左が筆者、右が花本茂人さん 二〇一七年日本ベテランズ国際柔道大会(第十四回日本マスターズ柔道大会)が国内はもとより、世界各地より柔道を愛する皆様をお迎えし、白浜町で開催することができました。地方開催の大会としては最も大勢の参加となり、日本マスターズ柔道協会並びに全日本柔道連盟の御指導、御協力に対し心から厚くお礼申し上げます。 本大会の開催は、一昨年の「紀の国わかやま国体」時に全柔連大会事業委員会 松井 勲 委員長から打診されました。早速、県柔連を上げて開催地の検討に係り、温泉施設として全国的に有名な白浜町を会場に決定し、準備に取りかかりました。大会は和歌山県、白浜町、白浜町観光協会の支援のもと、特に白浜町長 井潤 誠 様の絶大な御配慮を頂き、国際大会に適応できる畳を購入いただきました。 私は本年四月に三十八年間の教員生活を終え、その節目として退職後「六十歳からの柔道」を目標として大会に臨むこととしました。全国高段者大会へは十五回の出場を数え、二十回出場を目ざすべく、在職中の日々の稽古は出勤前に行い、さらにエアロバイクやサーキットトレーニング等を中心とし、主に心肺機能を高めました。マスターズ大会の出場を決めた頃より、更なるモチベーションを上げ、当時の勤務先であった県下でも強豪校の箕島高校で、職務の合間を見つけ高校生と乱取り稽古に励みました。 できることなら「団体戦」「形」「個人戦」とフルエントリーできればと、仲間に声をかけチーム作りをしました。 昨年の島根インターハイで花本茂人八段・花本 隼四段父子で「五の形」が披露され、うらやましくも柔道家として感動。その夜に酒を酌み交わし旧友とのマスターズ大会「形」の出場を決めました。花本八段は大学の同級生で全日本柔道選手権大会の出場も果たしており、現在は島根県柔道連盟理事長の要職に在ります。 「五の形」は、全日本柔道形競技大会で近畿地区代表として二度の出場経験があるものの、稽古不足は否めないため、藤戸優治七段(和歌山県警察師範)と稽古を重ねました。その様子を見て本館の女子指導者の髙井亜矢子参段、畠中真衣弐段も影響され「投げの形」へ参加することとなり、一層の輪が広がりました。 「団体戦」は年齢別ということで、警察官・公務員・会社員の方々に幅広く声をかけ、大将には柔道連盟会長 谷口久雄氏の参加もあり、まさに柔道を愛する者たちで構成し、稽古は各々の環境を考えての調整をしました。チーム名の「振勇義館」は、平成五年、財団法人和歌山県柔道連盟の拠点の柔道会館として建設と同時に開館。指導者は阪口宗平四段(エコ・マネジメント社長)、新家 貢四段(県柔道連盟事務局長)、阪部貴行五段(県教育庁スポーツ課班長)、高橋雄哉五段(国士舘大学OB)、本年度より髙井洋平五段(和歌山県職員)も加わり、そして前述の髙井亜矢子参段(東海大学OG)、畠中真衣弐段(柔道整復師)の諸先生の指導のもと小・中学生はもとより高校生・一般と幅広く修行をしています。 大会前日、島根県より旧友を迎え会場に向かいました。いよいよ選手を迎え入れる準備も整えられた会場では、久しぶりの緊張感を味わいました。その畳は鮮やかな紅色と黄色で、まさに国際大会にふさわしく、早速柔道着に着替え旧友と最終確認を行いました。私は常々「学ぶことをやめたら 教えることをやめなければならない」というロジェ・ルメール前サッカーフランス代表監督の言葉に共感をしています。また、試合前の緊張感は生徒を指導するうえで大切なことであり、この緊張感を生徒と共有しておくことが大切だと思っています。 当日の演技順は五番目。「五