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概要

masters2018

会報 <日本マスターズ柔道> 2018年1月9日11で勝ちたい、初段をとりたい等の動機づけができるかということを心掛けておりますが、これも、柔道人口の拡大を図り、生涯スポーツとしての魅力を伝えるという、マスターズ柔道の精神に通ずるものがあるのではと考えております。 私は、今回の大会出場で、マスターズ大会の魅力を知ることができ、今後も継続して出場していきたいと思っておりますが、次回大会は、地元である愛媛県で開催されるとのことで、懐かしい方々にもお会いできるのではないかと、非常に楽しみにしております。 最後になりましたが、日本マスターズ柔道協会の益々の御発展と、次回大会が盛大に開催されますことを、心からお祈り申し上げます。股関節脱臼を克服―初参加で優勝神奈川県 松本 勇治(M3・90㎏) 私は以前より日本ベテランズ選手権大会に興味があり、いつかは出場したいと思っていました。今回念願が叶い、M3・90㎏級にエントリーしました。 そして出場するにあたってテーマを二つもって臨みました。まず一つ目は家族旅行です。昨年まで全日本女子のコーチをしていたため、なかなか家族で遠出をするチャンスがありませんでした。二つ目は子どもに柔道をしている姿を見せたいと考えたことです。現役のころはまだ幼稚園であまり覚えていないようだったので、中学生になった多感な今、何かを感じてもらいたいと思いました。 試合は午後からだったので午前中は白浜を訪れ、つかの間の観光気分を味わいました。美しい景色に家族も私も癒されました。 午後になり試合モードに気持ちを切り替え、ウォーミングアップがてら打ち込みをしていたところ、あろうことか股関節を脱臼してしまいました。あまりの痛みに悶絶しつつ、思わず「棄権」の選択肢が頭をよぎりましたが、結果はどうであれ我が子に父としての背中を見せたいと思い直し、気持ちだけでも相手に負けたくないと心に決めて畳に上がりました。 予想通り初戦から厳しい戦いが続き、なんとか決勝にはたどり着いたものの、相手はほとんど一本で豪快に勝ち上がってきた韓国の選手でした。指導二を先行されて後がなくなった残り五〇秒、ワンチャンスのところで巴投が決まり、優勝することができました。 実は怪我の直後より、打込相手だった坂本周作選手をはじめとして、ドクターやさまざまな方の力を借りて、試合直前まで適切な処置をしていただいたからこその結果でした。特に坂本選手にはご自身の試合もあるにもかかわらず、コーチボックスにも入ってもらい、声をかけていただき、本当に感謝しています。多くの方々のご協力があってこその優勝だったと思うと、やはり出場してよかったと実感しています。もし機会があれば、今度は万全の態勢でチャレンジしたいと思っています。五十八歳で柔道入門 ―マスターズ初参加で銀メダル獲得―大阪府 高田 茂(M8・73㎏)左が筆者 私は、二〇一〇年の二月、大阪講道館に入門。大橋恵先生(七段)と出会い、稽古を付けて頂きました。その人柄に惹かれ柔道を続ける事が出来ました。三ヶ月後の講道館月例試合で初段。そして六十歳で弐段。六十三歳で参段に昇段する事が出来ました。 マスターズの大会が和歌山で開催されると知り、初めて参加させて頂きました。関西での開催でもあり、顔なじみも多く、余り緊張もせず試合に臨むことが出来ました。結果M8・73㎏級で、銀メダルを獲得する事が出来ました。(私にとっては予想外の出来事でした。)当初大会には同行するけど、応援はしないと言っていた家内も、動画と表彰式の写真を撮ってくれました。 主な稽古場所は講道館と千里体育館です。大橋先生は現在八十九歳。今でも寝技を中心に稽古をつけておられます。先日も横捨て身技を実演されたのには驚きました。又講道館で励ましてくださる西岡弘先生(九段)は、現在九十歳を超えており、私はその道着姿の立派な先生を尊敬しています。私服もおしゃれです。 遅すぎた入門ではありましたが、総合空手道の経歴も役に立っているのかなと思っています。マスターズ柔道大会が有って良かったです。六十五歳の今でも稽古が楽しいですし、発見や気付きがたくさんあって、まだ強くなれるような気がします。大橋先生に紹介して頂いた佐野先生。我が同志岡島さん。松田さん。そして稽古に付き合って下さる皆さんに感謝申し上げます。 来年五月に博多から愛媛に応援に来てくれる旧友夫婦との再会も楽しみです。五年後の目標は羽生先生との再戦です。マスターズで優勝することが、私の夢の一つになりました。