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概要

masters2017

4会報<日本マスターズ柔道>2017年1月31日かりは居られない。昨年見事に発刊された「『老驥伏櫪』日本マスターズ柔道協会十二年の歩み」に執筆して戴いた方々も、ご本人、ご家族は勿論、畳の上で共に形に試合に相見えた人々が、突如として幽明境を分って鬼籍に入ってしまわれたのは、信じ難い、悲しい出来事である。この「十二年の歩み」で、いわば遺稿となったページをメクルのは真にツライが、順にP25小川栄一郎様、P27小西正弘様、P39太田尚充様、いずれの方もマスターズ大会では率先して生涯柔道に徹された方である。就中ヨーロッパと違い普及の遅れていたアメリカに慶應義塾卒業後渡り、墳墓の地とされ今日のアメリカ柔道を築き上げられた宮崎剛先輩の死は正に衝撃そのものであった。先輩より一九九九年にカナダ・ウエランドで第一回大会が開催されると教えられ、初めてマスターズ世界大会へ参加、以来各国を巡り、第五回日本での大会開催を機に、日本マスターズ柔道協会設立に至る端緒を開いて下さった。それぞれ先輩柔友のご冥福を切にお祈りするのみ。最後に小生にとって嬉しいことを披露して筆をおきます。昨年暮れ、区の民生委員の方より、年明けに区立小学二年生の給食の時間に一緒に食事をしてほしいとのこと。三年前にはガンの手術で歩けなかった老病人が、病床を離れ、車椅子、杖をつき、今では朝六時半のNHKラジオ体操に毎日通っている様子を見て、八十一歳老人と小学二年生児童と会食させたいとのこと。即OKし、今考えていることは、戦中戦後一億総貧乏人時代の暮らし振り、分けても超食糧難時代に一粒のご飯もお百姓さんは一年かけて作ってくれているから食べ残しは絶対不可。給食を作ってくださる調理の方々、また先生ご両親に感謝を忘れないことなどを語ろうかと。そして教室へは、今まで世界マスターズ大会で獲得した十個の金メダル、二個の銀メダルを首にかけて登場して、日本武道精神を引き継いでいる老人を見せたいと思っています。リオ五輪の後だけに受けること必定、結果は二月の二金会にて報告します。追伸大晦日前日より現在、救急車にて二回目の腸閉塞にて入院中。一月十日頃には全快退院の予定であることを付記します。新年のご挨拶第二代名誉会長清水正敬今年も皆様にとりまして素晴らしい年になりますように祈願いたします。マスターズ柔道協会発足十四年目の昨年六月十八日と十九日に、講道館に於いて第十三回大会が行われました。第一回静岡・浜北大会では、一九五名の参加で始まり、昨年の第十三回大会では六七六名になるなど、回を重ね、記名度がUPすると共に、マスターズ大会の柔道界での存在感は高まっております。「日本マスターズ柔道大会」は、当初は国体を開催した県にお願いし、翌年に試合と形の大会を行ってまいりました。第七回の新潟県・長岡大会以降は、IJF・全柔連と共に一体での運営を行っています。IJFとの関係から世界マスターズ大会も世界各地で行われています。昨年、アメリカ・フロリダで行われたアメリカ大会には、マスターズ会員十六名が参加しました。従来、中高齢者の出場する大会は、高段者大会の他には余り無く、高齢で低段者の試合の機会はほとんどありませんでした。そんな中で、「日本マスターズ柔道大会」は、高齢で乱取り稽古に励んでいる方や形を稽古している方の目指す目標になったと、大いに励みになっております。特に、「形」に於いては「全日本柔道形競技大会」での上位入賞者のほとんどが当協会メンバーであるという、大変頼もしい成果も出ております。大会を運営して頂く開催県柔道協会に取りましては、前年の教員大会、国体、そして当協会の大会と大変です。そのために、できるだけ開催県の皆様には、お手数をお掛けしない様努力したいと思っております。私は、「よしやるぞ」の心の気合が減少傾向の昨今ですが、多くのM10以上の先輩方の頑張る姿を見るにつけ、膝、腰などの痛みはありますが、多少無理してでも、楽しみながらの柔道を続けて行きたいと思っています。二〇二〇年の東京オリンピックでは、柔道は日本の最大のメダル獲得種目として、これから一層注目される事でしょう。柔道人口減少傾向の中で、この最大のチャンスを生かして、青少年の獲得活動をしましょう。現役バリバリから我々中高年齢者まで、柔道で頑張っている姿を、会報を通じてPRしていきましょう。