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概要

masters2017

24会報<日本マスターズ柔道>2017年1月31日との戦いとなり勝ち進むことは容易なことではないが、エネルギーカンパニー一丸となって金メダルに挑戦していきたい。最後にマスターズ柔道を通じて人との出会い、人生の幅を広げてくれた事に深く感謝し、また生涯現役選手としてまた良き指導者として今後も頑張っていきたい。日本マスターズ柔道協会の益々の発展を期待しております。マスターズ柔道大会愛知県窪田智之今年で十三回連続出場となりました。第一回の静岡大会への出場は、中学時代の恩師安田哲雄先生からのお誘いがきっかけでした。十三回出場を振り返ると、開催地が遠方であり、季節も九月~十一月と秋の行楽シーズンにあたるため、旅行気分で楽しく参加させて頂いています。愛知県知多半島の五市五町には、道場や少年柔道教室が多数あり、約五百名の少年柔道家がいます。非常に柔道の盛んな地域です。ご存知の通り金メダリストを多く出している大石道場もこの知多半島にあります。そんな環境の中でマスターズ柔道参加者も多く、毎年知多半島からは二十名近くの先生方が参加しています。小生を含め、既に十回以上出場の先生方や、形競技では加古若子先生を中心とする「まわたの会」から、柔の形での上位入賞者が多数出ています。各先生方は、日頃、小中学生の指導の傍らに体力調整を行い、一年を掛けてマスターズ大会に標準を併せた稽古を行っています。稽古時には、高校生を相手に投げられて苦笑いなど浮かべて、昔話で盛り上がっている風景が見受けられます。小生も日々受け身の稽古を行い、体力強化に励んでいます。生涯柔道を唱えながら、孫ほど歳の離れた豆柔道家に稽古を付けて貰い、息を切らしています。この豆柔道家達が歳を重ねて、同じ会場で畳の上に立てるように日々稽古をして行きたいと思っています。来年度の和歌山大会にも、有志を誘って参加させて頂きます、益々マスターズ柔道大会が盛大な大会になる事を願っております。また、地域での小規模マスターズ大会等も企画をして頂ければ幸いです。柔道人口底辺拡大も期待をしています。・訃報太田尚充さんが二〇一六年十二月九日に永眠されました。津軽の柔道家太田尚充の生涯青森県髙橋俊哉さる十二月九日、太田尚充先生がお亡くなりになりました。先生は東京高等師範学校卒業以来、永年柔道指導に心血を注がれ、その間、八戸工業高等専門学校監督として全国優勝、また弘前大学柔道部師範として東北優勝等、多くの実績を残されています。また、先生は現役の柔道家として終生修行を続けられ、八十歳を越えてなお全国高段者大会、日本マスターズ大会に皆勤出場、さらに世界マスターズ大会では遠くブラジル、ベルギー、アメリカ、カナダと世界を股にかけてご活躍でした。先生はまた武道論の研究者としても著名でした。先生の研究は武道に関する古文書を発掘収集して武道の奥義を求めるものであり、その研究活動はとても息の長いもので、柔道修行同様お亡くなりになる直前まで歩みを止めることはありませんでした。今回、先生の著作を読み返して、あらためて感銘を受けるところが多かったので、ここに一部をご紹介させていただきます。「第一人柄を相嗜む剣術修行仕るべき事」(当田流太刀起請文前書の一ヵ条)先生の最後の著書「津軽の剣豪浅利伊兵衛の生涯」水星舎2011の一文です。ここでいう嗜むとは身を嗜む、つまり自分の行いに気をつけることと先生は解説されています。お互いに人格が高まるような稽古をせよということでしょうか。先生に深い意味を教えていただきたかったところですが、先生は続けてこう書かれています。「人柄」とか「相嗜む」の深い意味などについては、誰かから説明を求める前に、「自分の心」に繰り返し繰り返し、自ら問うことが大事と思われる。先生自身も自らに問い続けていたということが、その前年の著作を読むと解ります。「難解な言葉の意味をつき詰めるのも勉強ではあるが、むしろそれを難しい言葉として、そのまま脳裏に捉えておきたいと思っている。その中に、分かり易い言葉で返ってくるのではないかと思う。」(弘前藩の武芸文書を読む水性舎2010あとがきより)小生の勝手な想像ですが、先生における柔道は生涯をかけた研究活動と表裏一体不可分なものだったのではないでしょうか。武道の伝書というのは時に哲学的抽象的なもので単に現代語に訳しても意味不明で、門外漢を容易に寄せ付けないものと聞いています。日々、難解な古文書にウンウンと唸り、日夜、柔道修行に明け暮れる中で先生は武道の奥義に達しようとしていたのかもしれません。「武芸や武道の修行過程には強