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概要

masters2017

会報<日本マスターズ柔道>2017年1月31日19第十三回、東京大会について兵庫県喜多康之私は第三回大会より参加しています。その大会も十三回となりました。参加者の多くは忙しい仕事や家庭がある中、時間を工面され、宿泊費・交通費を工面し、活き活きと参加されています。また、協会の方々、開催地の関係者も本当に気持ちよく素晴らしい運営をされています。選手は勿論、応援者、役員、関係する全ての方に心より敬意を感じ、この機会に深くお礼したいと思います。当初は個人戦での参加で精一杯でしたが、近年は団体戦にも参加させてもらっています。当初は「東京ガス・大阪ガス」チームで参加していましたが、一昨年から「関西電力」「東京電力」の方をお誘いし「エネルギーチーム」で参加しています。第十三回は二チーム編成しました。チームの目標は、チーム編成時は「参加することに異議がある。楽しくやろう。」と勝利に拘らないものでしたが、実際に負けてしまうと、参加者の「勝ちたい」という闘争心に火が付き、二年目には「一回戦勝利」に変更しました。しかし、その目標はまだ達成されていません。勝利の難しさを選手全員がかみしめ、目標達成に向け、それぞれが一年間柔道トレーニングに励んでいます。このように、年齢、体力、柔道経験、環境等がことなる社会人が、自分の意思でチームの一員としての自覚を意識し、それぞれ努力していますが、このことがまさしく「柔道」そのものであると感じています。今後も「精力善用」「自他共栄」の柔道マインドを大切にし、マスターズ柔道を追求して行きます。ご指導いただきますようお願いします。メダルと子供達と私千葉県坂東雅邦私は日本と米国とラオスで柔道指導の経験がありますが、いずこも同じで子供達はメダルが大好きです。私自身は若い時もメダルには全く縁もなかったのですが、ある時メダルへの執着心に『目覚め』ました。否、目覚めさせられました。ラオスでボランティアとしてラオス・日本武道館に駐在していた時です。健診一時帰国を利用してマスターズ大会に出て二回戦で負けてラオスに戻った時ですが、戻るや否やジョーという男子に『センセイ!メダル?!』と訊かれたのです。試合に行って来ると言った記憶はないのですが、どこからか漏れていたのでしょう。それだけ周囲は私の行動に興味を持ってくれていると嬉しい気持ちもありましたが、『ノーメダル』と答えた時のジョーのがっかりした表情は忘れられません。これが『させられ目覚め』です。そこで、翌年の大会ではメダルに執着しました。とにかく一~二回戦を勝ち上ろうと言う事で結果は銀メダル。金とはなりませんでしたが、とにかくラオスにメダルを持って帰れるだけで満足というかホッとしました。年寄同士の試合ながら頂いたメダルはデザインも洒落ていますし、なにより皆にとっては初めてのKodokanとかIJFとか書いてあるメダルでしたから嬉しそうに見てくれました。正直私自身も子供の様に嬉しい気持ちも生じました。頑張って何かご褒美がもらえる事は齢をとっても嬉しいものです。齢を取る事は細胞が減って行く事だから子供に戻る事だという人もいます。その論に従って子供の様に嬉しいものとして大事にさせてもらっています。さて、メダルについては私に新たな課題が生じました。地元浦安の道場に通ってきている南アフリカから来た八歳の少女がいます。英語しかしゃべれないので私と稽古する事が多いのですが、十一月の市民大会に初出場することになりました。試合前に『勝ったらメダルもらえるの?』『イエス』といった会話もあり『始め!』と共に果敢に大外刈りで攻めましたが見事に返されて一本負け。トーナメントだからそれでお終いです。彼女の落胆は深く大きい。半年後の大会でまた頑張ろう、と言っても涙が止まりません。でもその後も稽古に戻ってきて頑張っていますから、来年は是非メダルに届く試合ができるよう教える側としても気持ちを引き締めてゆきたいと思っています。最後に蛇足ですがトーナメントでは一回戦で半分の子供が消えます。上記の様に一瞬にしてメダルへの夢が潰える事もある訳です。運営上は難しい面もありますが、勝てない子にも多くの試合経験をさせる仕組みの方が柔道普及発展の為に良い事と思います。リーグ戦とか敗者復活とかの仕組みも検討に値すると思います。また小学生の試合には学年別に拘泥せず、体重区分も取り入れてゆくのがより良い方法ではないかと感じています。生育差が激しい為、体格の差が大きいのです。審判をしていても『アア、こっちが勝つな』と最初から分